都会の夏の夜
月は空にメダルのやうに、
まちかど
街角に建物はオルガンのやうに、
遊び疲れた男どち唱ひながらに帰つてゆく。
——イカムネ・カラアがまがつてゐる——
その脣はひらききつて
その心は何か悲しい。
頭が暗い土塊になつて、
ただもうラアラア唱つてゆくのだ。
商用のことや祖先のことや
忘れてゐるといふではないが、
都会の夏の夜の更——
死んだ火薬と深くして
眼に外燈の滲みいれば
ただもうラアラア唱つてゆくのだ。
中原 中也
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今週は
ジェットコースターに乗っていた。
目まぐるしく心持ちが揺れる。変わる
僕のペースでは制御不可能だけれど、
ジェットコースターに乗っていたかった。
だからそうした。
どっちに曲がるか分からない。
振り落とされそうにもなったけど
不安は感じなかった。
ジェット-コースターもどこへ行くのか
わからないんだと思う
それだけでいい。
それ以上ではない方がいいんだろう・・・
100年後には自然の摂理が働いて、
然るべく、然るべき所に停車するんだ
何の根拠もないけれど
そんな気がしている。
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