報道写真の世界では
演出と加工の境目を
「芸術性と不正」という視点で再考察をはじめたようだ
もしかしたら報道写真に対する考え方、姿勢が
改めて見直されるきっかけになるかもしれない
確か3,4年前から急に
世界報道写真展に並ぶものに変化があったのを感じた。
その事は当時の感想で書いたけれど
一言で言えば整い過ぎということだ。
キャパや、一ノ瀬が撮ったブレやボケを受け入れ
それを超える衝撃的臨場感を捉えた一瞬というのではなく
デジタル技術で作り出したヒトの目以上の光景
戦場の廃墟に差し込む光が
カテドラルの中の光芒のように演出される
ドラマ性を高める効果はあるけれど、
事件のリアリティをスポイルしているように感じていた。
目の前で起きていることを抒情的に創り上げる写真と
事実を克明に記録し、迅速に伝える写真。。。
使命の違う写真があって
受け手はそれを峻別して
鑑賞眼をスイッチしながら摂取するスキルが求められる
アマチュアの作品にも
もっと時代と同期して変化を取り込む刺激のきっかけが欲しいところ
旧態依然とした価値観の淀みの中で
漫然と過ごしていてはならない
デジタル写真を否定する事で
自分の相対的価値を守ろうとした世代は10年の時間の流れで自然淘汰されたように
撮影機材のみならず
これからは
展示メディア
鑑賞ツール
鑑賞環境も可能性が広がってくるだろう
我々アマチュアのミッションは
報道写真家とは全く違うものがある。
ツールや環境の
いかなる変化をも柔軟に吸収しながら
自由に思索発信できる創作空間でありたいものだ。
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